ショートヘアは髪自体の面積がコンパクトであるため、髪飾りの選び方が全体の品格を決定づけます。新郎新婦の母親という立場上、ゲストを迎える側としての黒留袖を着るショートヘアの髪飾りマナーを正しく把握しておく必要があります。
母親の髪飾りとして推奨されるのは、以下の格式に沿ったアイテムです。
- パール(本真珠・上質貝パール):慶事にふさわしく、品格と柔らかな光沢を添える定番。
- バチ型かんざし(漆塗り・蒔絵・べっ甲風):和装の伝統的な最高格アイテム。金箔や螺鈿(らでん)が控えめにあしらわれたものが最適。
避けるべきなのは、大ぶりな生花や造花、揺れる飾りがついた「ぶら下がりかんざし(未婚女性・成人式向け)」、カジュアルすぎるヘアクリップなどです。あくまでも主役である新郎新婦を引き立てる、控えめで上質なものを選びましょう。
ショートヘア特有の悩みであるかんざしの位置と正しい付け方についても明確なポイントがあります。髪が短いと足が長いかんざしが固定しづらいため、以下の手順で装着します。
- サイドの髪を耳の後ろでタイトにまとめる際、見えない位置にアメリカピンを数本クロスさせて「土台」を作る。
- その土台のピンにかませるように、かんざしの軸を斜め下から差し込む。
- 装着する位置は「左耳の斜め後ろ、やや高めの位置」が最も写真映えし、着物の衿元とバランスが取りやすい。
小ぶりなパールUピン(3〜5粒程度)を流した毛先に沿ってバランスよく散らす手法も、ショートヘアならではの軽やかさと気品を表現できます。