炊飯器でパエリアを作る際、最も多い失敗が「お米がベチャベチャになり、粒感が消えてしまう現象」です。多くのレシピ読者が「通常の白米と同じ感覚」で水加減を測ってしまいがちですが、ここに決定的な落とし穴が存在します。
パエリアの理想的な食感は、米の中心にわずかなコシを残したアルデンテです。しかし、日本の炊飯器は「米の芯まで水分を浸透させ、デンプンを十分に糊化させてふっくら粘りを出す」ように設計されています。そのため、白米と同じ水加減で炊くと、パエリアとしては確実に水分過多に陥ります。パエリア 炊飯器 水加減における鉄則は、「調味液(白ワイン、コンソメ、トマト果汁など)をすべて入れた状態で、炊飯器の合数メモリよりも2〜3mm(体積比で約15〜20%減)低く設定すること」です。
さらに見逃せないのが「米の浸水」です。白米を炊く際は30分以上の浸水が推奨されますが、パエリアでは米の事前浸水は絶対にNGです。米が水分を吸いすぎると、加熱時に外側から煮崩れて粘り気(アミロペクチンの流出)が発生します。米は洗わずにそのまま使うか、気になる場合はサッと洗ってザルに上げ、完全に水気を切ってから使用するのが基本です。