はないちもんめは、集団の一体感を育み、友だち同士のコミュニケーションを深める優れた伝承遊びです。その一方で、現代の保育・幼児教育の現場では、「最後まで誰からも指名されない子が心理的孤立感を味わうのではないか」という課題が議論されてきました。
文部科学省の幼稚園教育要領や厚生労働省の保育所保育指針が掲げる「人間関係」「言葉」「表現」の領域において、集団遊びにおける子どもの自尊心への配慮は重要なテーマとなっています。
現代の保育現場で実践されている「配慮型指導案」
全国の幼稚園・保育園では、伝統的な楽しさを維持しながら、子どもたちが傷つかないための工夫を取り入れた指導案が実践されています。
- 1. 指名理由のポジティブ共有:単に「足が速いから」「仲が良いから」だけでなく、「いつも笑顔で挨拶してくれるから」「工作が上手だから」など、相手の素敵なところを理由にして指名するルールを設けます。
- 2. 順番指名制・相談リーダーの輪番:特定の子どもだけに指名が偏らないよう、チーム内で相談リーダーを毎回交代し、まだ指名されていない友だちを優先的に指名する合意形成を保育者がファシリテートします。
- 3. チームの勝利条件の柔軟化:「相手をゼロにして全滅させる」ことを競うのではなく、「規定時間内にたくさん友だちを行き来させる」「全員が1回以上中央でじゃんけんをする」ことをゴールに設定し、勝ち負けを超えた一体感を重視します。