注射針を刺す時の痛みには誰もが身構えるが、実は抜く時の不快感やトラブルも無視できない。特に人工透析治療で使用される針は太く、抜いた後の止血には細心の注意が必要となる。数分間、あるいはそれ以上の圧迫止血が必要なケースも珍しくない。もし止血が不十分であれば、衣服を血に染めるだけでなく、最悪の場合は命に関わる大出血につながる危険性すら孕んでいる。
患者が抱える精神的なダメージも無視できない。「またあの痛みが来るのか」という予期不安は、長期にわたる治療のモチベーションを著しく低下させる。医療現場では、この一瞬のプロセスのために看護師が付きっきりで対応しなければならず、業務逼迫の大きな要因となっていた。