ホームドアの役割は、単に人を線路から遠ざけることにとどまらない。真の価値は、視覚障害者や車いす利用者、ベビーカーを押す保護者、訪日外国人を含むすべての移動者が不安なく駅を使える「バリアフリー・ユニバーサルデザイン」のプラットフォームとして機能する点にある。
開口部には高輝度LEDによる誘導ラインが埋め込まれ、ドアの開閉状況が直感的に視認できる。足元には点字ブロックとの完全な位置統合が図られ、音声ガイダンスが次に来る列車のドア位置を的確に告げる。段差や隙間を自動で埋める可動ステップの連動導入も進み、車いす利用者が駅員の介助なしでスムーズに乗降できる環境が現実味を帯びてきた。駅というパブリックスペースの質そのものが、ホームドアを起点にアップデートされている。