京都・上津屋橋の真相|なぜ流れる?時代劇聖地の現在と復旧の理由

京都・上津屋橋の真相|なぜ流れる?時代劇聖地の現在と復旧の理由

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流出のニュースが報じられるたび、ネット上では「なぜコンクリートや鉄筋の頑丈な橋に架け替えないのか」「税金の無駄遣いではないか」という疑問が噴出します。しかし、現地の土木計画と河川法上の基準を精査すると、永久橋化を選択しない極めて合理的な構造的理由が浮かび上がってきます。

項目木造歩道橋(現行の流れ橋)永久橋(コンクリート・鋼橋)編集部の見解・評価推定建設・架設費用流出復旧費:約3,000万〜5,000万円/回新設費用:約80億〜120億円規模歩行者専用橋に100億近い投資は財政上極めて困難。河川工学・治水上の要件低水敷に架かる「もぐり橋」扱い(堤防未改修)堤防高を超える長大な高架・取付道路が必須周辺の農地や景観を大きく分断・改変してしまう。代替インフラの存在徒歩・自転車・小型特殊車両の日常動線上流に「新構橋」、下流に「新木津川大橋」自動車交通は既存の大型橋で代替が完全に成立している。文化的・観光的価値時代劇の聖地、日本最長級木造橋の観光資源無機質な近代構造物となり観光需要は消滅「流れること自体」が地域ブランドと経済効果を創出。

1953年(昭和28年)3月の架橋以来、木津川上津屋橋の歴史は川との共生そのものでした。八幡市と久御山町の間にある広大な茶畑や水田を結ぶ生活道路として誕生した背景があり、治水基準を満たす本格的な永久橋を建設する場合、周辺の堤防嵩上げ工事や広大な取付道路の買収が必要となります。限られた行政財源の中で、自動車が通行できる橋が近隣に複数存在する以上、巨費を投じた永久橋化は費用対効果の面で支持を得られないのが実情です。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。