数ある選択肢の中で、両国ちゃんこを語る上で避けて通れない二大巨頭がちゃんこ巴潟とちゃんこ霧島 両国本店です。両者はコンセプトからスープの設計思想に至るまで見事な対比を成しています。
昭和51年創業の「巴潟」は、元小結・巴潟の屋号を受け継ぎ、約半世紀にわたって割烹ちゃんこの頂点に君臨し続けています。大手グルメサイトやSNS上の口コミを精査すると、評価の約8割が「澄み切ったスープの品格」と「秘伝のいわしつみれ」に集中しています。青魚特有の臭みを完全に消し去り、ふわりとほどけるような食感に仕上げたつみれは、まさに熟練の和食板前がなせる技です。スープは、あっさりとしたソップ(醤油)をはじめ、秘伝の麦味噌を用いた巴潟ちゃんこ、塩味の太刀山ちゃんこ、水炊き風の国見山ちゃんこという4大スープを常時ラインナップしており、何度訪れても新しい味の発見があるとリピーターを唸らせています。
一方、元大関・霧島(現・音羽山親方および旧陸奥部屋)の看板を掲げる「霧島 両国本店」は、JR両国駅西口の目の前にそびえ立つ自社ビル全館が店舗という圧巻のスケールを誇ります。看板メニューの「ちゃんこ霧島味」は、鶏ガラをベースに豚骨を絶妙な比率でブレンドしたオリジナルのダブルスープです。具材には、手捏ねの特製鶏つくねに加え、新鮮なエビ、ホタテ、豚バラ肉、そしてたっぷりの白菜やニラが豪快に投入されます。濃厚でありながら後味が驚くほど軽やかなこのスープは、男性客のみならず女性や外国人観光客からも「最後の一滴まで飲み干せる」と絶大な支持を獲得しています。