ネット上には一見効果的に見えるものの、実際にはサンダルを破壊する危険な裏技が出回っています。事実を検証し、誤解を解きます。
まず「熱湯をかければ雑菌が一瞬で死滅して臭いが消える」という言説です。確かに熱湯消毒は生乾きのタオル等には有効ですが、サンダルに熱湯(80℃以上)を注ぐと、ソールを貼り合わせているウレタン系・ゴム系接着剤が瞬時に熱劣化を起こして分解します。結果としてソールがパカパカと口を開ける原因になります。
次に「塩素系漂白剤(キッチンハイター等)で一気に白くする」という手法です。塩素系は強烈なアルカリ性と脱色作用を持つため、ナイロン繊維を溶かして脆化(ぜいか)させ、ゴムを急速に硬化させてひび割れを招きます。白サンダルであっても黄色く変質する「樹脂焼け」を引き起こすため、サンダル手入れにおいて塩素系漂白剤は使用してはなりません。
カビや悪臭対策として真に信頼できるのは「消毒用エタノール(濃度70〜80%)」です。洗浄して完全に乾燥させた後、インソール全体にエタノールを軽くスプレーして風通しの良い日陰で揮発させることで、素材を傷めずに細菌やカビの胞子を安全に不活性化できます(※本革製品への直接噴霧は色落ちの原因になるため布に含ませて目立たない場所で試す必要があります)。