本作最大の謎は、敏腕弁護士だった上水流涼子がなぜ突如として依頼人に暴力を振るい、法曹界を追放されることになったのかという点です。記憶を奪われていた涼子の事件の裏には、警察や法曹界を巻き込んだ周到な罠が仕掛けられていました。
ドラマの最終回ネタバレにおいて白日の下に晒された結末の犯人と黒幕の正体は、涼子がかつて絶大な信頼を寄せていた諫間法律事務所の代表・諫間慶介(渡部篤郎)でした。諫間は自らのグループ企業が抱える不正や闇の利権を隠蔽するため、正義感の強すぎる涼子が邪魔になり、彼女を社会的に抹殺する計画を承認していたのです。
事件当夜、涼子は自覚のないまま特殊な幻覚誘発剤を摂取させられ、精神的に追い詰められた状態で暴力事件を引き起こすよう誘導されていました。さらに、相棒である貴山伸彦(松下洸平)の父親が巻き込まれた悲劇の真相ともこの利権構造が直結しており、二人の出会いが単なる偶然ではなく、運命的な復讐と救済の伏線回収へと結びつく構成は見事なカタルシスを生み出しました。