日本バスケットボール界が最大の危機に直面したのは2014年11月のことでした。FIBAから「会員資格停止処分」が下され、男女を問わずすべてのカテゴリーにおいて日本代表が国際試合に出場できないという、前代未聞の制裁が科されたのです。
制裁が下された根本的な理由は、長年放置されてきた国内トップリーグの「二重構造」にありました。実業団主体のNBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ)と、日本初のプロリーグとして旗揚げしたbjリーグが激しく対立。FIBAは「1国に1つのトップリーグ」を義務付けており、度重なる統合勧告を出していたものの、JBA内部の派閥争いや既得権益の衝突により、統合交渉は10年近く暗礁に乗り上げていました。
さらに、当時のJBAはガバナンスの欠如、財務基盤の脆弱さ、全国的な普及・育成体制の不備など、組織としての構造的欠陥を多数抱えていました。国際舞台からの締め出しという痛烈なペナルティを受け、2016年リオデジャネイロ五輪への出場権すら剥奪されかねない極限状態に追い込まれたことで、旧態依然とした体制の完全な解体が不可避となったのです。