川口駅の混雑問題は、単なる一過性の遅延にとどまらない。構造的な要因が根深く横たわっている。
川口市は全国の基礎自治体でも有数の人口規模を誇り、駅周辺にはタワーマンションが林立し続けている。にもかかわらず、都心へ直結する駅は川口駅ひとつに集中し、乗り入れる路線も京浜東北線のみ。すぐ隣を上野東京ラインや湘南新宿ラインが轟音を立てて通過していくものの、ホームが存在しないため指をくわえて見送るほかない。
この「中距離電車の通過」という鉄道構造が、川口駅の逃げ場のなさを生んでいる。ひとたび京浜東北線のどこかでトラブルが起きれば、代替路線のない数万人の利用者が一瞬にして駅構内からあふれ出し、入場規制を余儀なくされる仕組みだ。