朝の時間帯に放送されていたキッズ向けアニメでありながら、本作が地上波の電波に乗る機会は極めて稀です。ファンや視聴者の間で「封印作品」と囁かれる最大の要因は、現代のテレビ業界におけるコンプライアンス基準の劇的な変化にあります。
作中では環境破壊、カルト宗教への傾倒、国家予算の私的流用、情報操作やプロパガンダ、果ては銃火器の乱射に至るまで、大人の社会問題を辛辣にデフォルメした描写が日常茶飯事でした。制作当時は深夜番組並みのエッジを朝枠に持ち込む実験精神が許容されていたものの、放送倫理の厳格化が進んだ現在、地上波のキー局や系列局が当時のままノーカットで再放送に踏み切るハードルは極めて高いのが実情です。
あわせてネット上では「過激すぎて打ち切りになったのではないか」という俗説が散見されます。しかし、当時のアニメーション制作会社スタジオ・シグナル関係者の記録や公式資料を紐解くと、この説は完全に否定されます。本作は立ち上げ段階から全100話(4クール×2年)の長期計画として設計されており、最終回「撃破!魔獣大要塞」に向けて緻密にプロットが進行していました。視聴率の低迷や外部からの圧力によって途絶えたのではなく、物語として美しく完結を迎えたのが客観的な事実です。