結論から申し上げると、2026年現在、渋谷駅周辺に「しゃぶ葉」の店舗は1軒も営業していません。すかいらーくグループの公式店舗検索システムおよび東京都内の商業施設テナント台帳を精査しても、渋谷駅ハチ公口、道玄坂、宮益坂、センター街のいずれにも該当する店舗は存在しないのが揺るぎない事実です。
それにもかかわらず、なぜネット上では「しゃぶ葉 渋谷 閉店の真相」や「現在の営業状況」といった検索キーワードが飛び交うのでしょうか。取材を進めると、消費者の行動心理に根ざした3つの錯覚が浮き彫りになってきました。
第1の要因は、「若者の街・渋谷にあれほど人気のしゃぶ葉がないはずがない」という強い先入観です。Z世代や訪日観光客が集中する渋谷には、日常的に安価な食べ放題を求める膨大な胃袋が存在します。友人と「今日しゃぶ葉行こう」と盛り上がって検索した結果、店舗が見当たらないため、「以前あったはずの店が潰れて閉店したのではないか」と思い込んでしまう検索行動が定着しました。
第2の要因は、類似チェーンとの記憶の混同です。渋谷駅周辺には「しゃぶ菜(クリエイト・レストランツ系列)」や「鍋ぞう」「しゃぶしゃぶ温野菜」など、長年営業を続ける同業態が点在しています。屋号の響きが似ていることから、「以前渋谷で食べたあのしゃぶしゃぶ食べ放題はしゃぶ葉だったはずだ」と脳内で記憶がすり替わっているケースが多発しています。
第3の要因は、すかいらーくグループの他ブランドのスクラップ&ビルドです。渋谷界隈にあった系列ファミリーレストランの看板掛け替えやリニューアルのニュースが断片的に伝わり、「しゃぶ葉がオープンした、あるいは閉店した」という尾ひれのついた風評へと変異した経緯が記録されています。