京都大学基礎物理学研究所の起源は、1949年に湯川秀樹博士がノーベル物理学賞を受賞した出来事に遡ります。この偉業を記念し、湯川博士の研究室を母体として1952年に設立されたのが湯川記念館であり、その翌年の1953年に現在の基礎物理学研究所へと改組されました。
特筆すべきは、特定の大学組織に閉じない「日本初の全国共同利用研究所」として開かれた点です。当時、全国の物理学者が大学の垣根を越えて集い、真理をフラットに討議できる場を創出することが湯川博士の強い願いでした。後にはノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏も所長を務めるなど、基研は常に日本の理論物理学における精神的支柱であり続けています。