この和風回帰の波は、トップダウンの建築批評からだけではなく、住まい手たちの自発的な視覚体験からも急速に広がっている。建築・デザイン専門プラットフォームであるHouzzや、感性を共有するPinterestの検索トレンドを紐解くと、住まい手たちが真に求めているファサードのリアリティが浮き彫りになる。「#Japandi」「#和モダン外観」「#板張りファサード」といったキーワードは常に上位をキープし、何万枚もの実例写真が保存され、議論されている。
かつて『大改造!!劇的ビフォーアフター』のようなテレビ番組で匠たちが披露した、狭小地や古民家を見違えるような空間へと仕立て直す劇的な空間マジック。あの鮮烈な驚きと情緒的な共感は、いまや掌のスマートフォンの中で日常的に検索・共有されるコンテンツとなった。画面をスクロールする一般の施主たちは、展示場の画一的なモデルハウスではなく、光の差し込む格子戸や風に揺れる植栽と調和した本物のディテールを的確に見極め、自身の家づくりにダイレクトに反映させている。