「さもありなん」と並んで古典的な納得の表現として知られるのが「むべなるかな(宜なるかな / 諾なるかな)」です。どちらも「もっともだ」という意味を含みますが、焦点が当たるポイントとニュアンスには明確な違いが存在します。
「むべなるかな」は、古今和歌集の「吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ」に代表されるように、道理を悟ったときの知的な感嘆を込めて使われます。これに対して「さもありなん」は、論理的な因果関係や前兆に基づく成り行きに対して「やはりそうなったか」と納得する場面に最適です。
このほか、一般的な言い換え表現としては「至極当然」「理の当然」「首肯できる」「同感である」などが挙げられます。状況の硬軟に応じて使い分けると、文章やスピーチの表現力が格段に引き締まります。