日本においてこの寓話を不朽のエンターテインメントへと昇華させた立役者が、劇団四季だ。ファミリーミュージカルの金字塔として名高いミュージカル『王様の耳はロバの耳』は、寺山修司が台本を手がけたことでも知られ、半世紀以上にわたり上演が重ねられている。
舞台演劇ならではの躍動感あふれる演出と、個性豊かな登場人物たちが織りなすドラマは圧巻だ。劇団四季の舞台は、単に「秘密をバラしてスッキリした」というカタルシスにとどまらない。ありのままの自分を認める勇気、そして異なる個性を受け入れる社会の寛容さを、観客である子どもたちと大人たち双方の心に力強く訴えかける。