小布施町で栗おこわを語る上で絶対に外せないのが、古くから暖簾を守る三大老舗だ。それぞれに独自のこだわりがあり、使用する栗の仕込み方やもち米の蒸し加減、味わいの方向性が大きく異なる。
まず代表格と言えるのが竹風堂だ。こちらの栗おこわは、自社工場で丁寧に仕込まれた栗の甘露煮をふんだんに使用し、専用のセイロでふっくらと蒸し上げるスタイル。一口頬張ると、栗本来の豊かな香りとほどよい甘みが口いっぱいに広がる。冷めても美味しいと評判で、持ち帰り用の折詰も絶大な人気を誇る。
続いて、洗練された和風モダンの空間で食事を楽しめる小布施堂。こちらの提供する膳は、見た目の美しさはもちろんのこと、栗の旨味を最大限に引き出した上品な薄味が特徴だ。旬の会席料理とともに提供される栗おこわは、まさに繊細な職人技の結晶。落ち着いた雰囲気の中でじっくり味わいたい大人向けの名店と言える。
そして、小布施の栗菓子の歴史を語る上で欠かせないのが桜井甘精堂だ。創業200年以上の歴史を誇り、伝統の製法を守り続ける老舗の栗おこわは、栗本来の自然な甘みと絶妙な塩気がもち米の旨味を引き立てる。併設された食事処「泉石亭」では、美しい庭園を眺めながらゆったりとしたランチタイムを過ごすことができる。