伊400型の真価は、その船体に格納された航空機にあった。艦内に設置された巨大な水密筒型格納庫には、専用に開発された特殊攻撃機『晴嵐』が3機搭載されていた。この機体は、主翼を90度回転させて折りたたみ、尾翼も倒した状態で狭い潜水艦内に収まるよう設計された工芸品のような航空機だった。
浮上からわずか数分で機体を組み立て、カタパルトから連続発進させるというプロセスの鮮やかさは、当時の軍事史・防衛技術の到達点を示している。フロートを装着して水上着陸も可能という高い汎用性を持ち、投弾後は機体を捨ててパイロットのみを回収する運用も想定されていた。職人技のような精密なメカニズムは、海外の技術者たちにも強烈な衝撃を与えた。