物語の原点は、昭和20年の樺太に遡ります。容姿が醜いという理不尽な理由だけで、女学校で凄惨ないじめを受けていた市森ハナ。そのいじめを主導していたのが、名家のお嬢様である高嶋津絢子を中心とするグループでした。ソ連軍の侵攻による緊迫した引き揚げ船への乗船時、彼女たちの冷酷な策略によってハナの母と弟は置き去りにされ、無残に命を落とします。
すべてを奪われ絶望の淵に立たされたハナは、復讐だけを胸に生きることを決意。天才医師・深見の手によって自らの顔を捨て、誰もが見惚れる美女「小沼小夜子」へと生まれ変わり、かつての同級生たちを一人ずつ破滅へと追い詰めていきます。
登場人物の相関関係は実に緻密です。復讐の標的となる高嶋津絢子、相原敏江、百川菊乃、内田百合子の4人に加え、絢子の忠実な僕である清原、ハナの整形を手がけた深見医師、そして連続怪死事件を追う刑事の鶴田など、複数の思惑が複雑に交錯しながら血塗られたドラマが展開していきます。