当時の撮影現場は、まさに熱気と緊張感が渦巻く黄金期。日活の映画文化のDNAを引き継ぎ、東宝のビッグプロジェクトが次々と誕生していた時代だ。長谷直美もまた、そうした大舞台で数々の大スターたちと切磋琢磨した。
『太陽にほえろ!』で共演した石原裕次郎とのエピソードは今も語り草だ。大スターでありながら周囲への配慮を忘れない裕次郎の姿勢から、彼女は表現者としての立ち振る舞いを深く学んだという。撮影の合間に見せる無邪気な笑顔と、本番で見せる鋭い眼差し。厳しい現場で揉まれた経験が、彼女の女優としての深みをいっそう増していくこととなった。