女性ボーカルの楽曲として広く認知されている本作ですが、実は男性アーティストや異ジャンルの表現者によるカバーにも、語り継がれるべき名作が数多く存在します。
その筆頭が、デーモン閣下による2008年のカバーアルバム『GIRLS' ROCK 〜Tiara〜』に収録されたバージョンです。奥居香の伸びやかな高音メロディを、ヘヴィメタルのハイトーンシャウトと重厚なツインギターで再構築したアプローチは、原曲のメロディラインが持つ「構築美」を浮き彫りにしました。性別やジャンルの壁を越えて成立する旋律の強靭さを証明した好例と言えます。
さらに近年では、YouTubeや各種配信プラットフォームを主戦場とする歌い手やVTuberによるカバー動画が次々と投稿され、バイラルな広がりを見せています。ネットクリエイターによる解釈では、アコースティックギター1本での弾き語りスタイルや、最新のフューチャーベース、Lo-Fi Hip Hopを取り入れたチルアウトなトラックメイクなど、パーソナルな空間で楽しむアレンジが目立ちます。昭和から平成にかけてスタジアムで合唱されたアンセムが、令和のデジタル空間において「日常に寄り添うエモいサマーチューン」として再評価されている実態が浮き彫りになっています。