靴のお手入れにおいて最も警戒すべきルールは、レザースニーカー オキシクリーン NGという大原則です。本革(リアルレザー)やスエード、ヌバックといった天然皮革素材にアルカリ性の洗浄剤は厳禁とされています。
動物性のタンパク質で構成されている天然皮革は、アルカリ溶液に浸されるとタンパク質自体が変性し、革の柔軟性を保つために不可欠な油分が根こそぎ奪われてしまいます。その結果、乾燥した靴はカチカチに硬化し、履いた瞬間に表面に深いひび割れや破れが発生します。また、革をなめす際に使われた染料が激しく浮き出し、激しい色ムラや色落ちを引き起こすため、専門店でも元の状態に修復することはほぼ不可能です。
さらに、近年主流となっているハイテク系スニーカーに多用されるポリウレタン素材や合成皮革も危険です。加水分解しやすい性質を持つポリウレタンは、アルカリ水溶液に長時間漬かることで経年劣化が一気に加速し、クッション部分がボロボロと崩壊する恐れがあります。また、シューレースホールに使われている金属製アイレット(ハトメ)にアルカリが反応し、青緑色のサビや変色を生じさせるリスクも無視できません。