2005年に単行本として刊行された本作は、その後新潮文庫から文庫化され、文庫化以降も異例のロングヒットを記録し続けている。出版業界においても、累計発行部数がミリオンセラーを突破した本作は、ホラーと本格ミステリを融合させた新たなジャンルを確立した作品として語り継がれている。
新潮社が送り出した数ある文庫ラインナップの中でも、本作の存在感は際立っている。本格ミステリ作家クラブの会員でもある道尾秀介の圧倒的な構成力は、専門家からも高く評価された。日本文学の歴史において、読者の予想を裏切る衝撃作として今なお書店の店頭を飾り続けている事実は、本作の持つ普遍的な強烈さを物語っている。