2007年に放送が開始された『機動戦士ガンダム00』のキャストクレジットに突如現れた蒼月昇という名前。当時、所属事務所の公式プロフィールや新人紹介には一切情報がなく、まさに突如現れた謎のルーキーとして扱われました。しかし、アニメ本編でリボンズ・アルマークが第一声を発した瞬間、視聴者の誰もがその正体に気づくことになります。
その正体は、『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイ役や『巨人の星』の星飛雄馬役で知られる声優界の重鎮、古谷徹氏でした。番組のナレーションは「古谷徹」名義でクレジットされていた一方、作中の重要人物であるリボンズ役には「蒼月昇」の名義が割り振られており、エンドロールに同一人物の異なる名義が並ぶという前代未聞の演出が取られたのです。
放送当時の公式イベントやラジオ番組でも、古谷氏は「蒼月昇君という期待の新人がいましてね」と徹底して別人として振る舞い、スタッフや共演者もその設定に乗っかる形でプロモーションが展開されました。この遊び心あふれるギミックは、当時のアニメファンの間で大きな話題を呼びました。