口元の皮膚トラブルは見た目が似通っているため、間違ったセルフケアでこじらせてしまうケースが珍しくありません。代表的な周辺疾患との違いを把握しておくことが大切です。
まず注意したいのが口囲皮膚炎との違いです。口囲皮膚炎は、赤みだけでなく小さな丘疹(ブツブツ)や膿疱が混在し、唇の境界線(赤唇縁)のすぐ周囲がわずかに白く抜ける傾向があります。長期的なステロイド外用薬の誤用や酒さ(しゅさ)の一環として起こることが多く、なめまわし皮膚炎とは治療方針がまったく異なります。
また、リップクリームの基剤や歯磨き粉の香味料、特定の食品(マンゴー、キウイ、トマトなど)に対するアレルギーで起きる接触性皮膚炎(口元のかぶれ)や、唇そのものが腫れてひび割れる口唇炎の保湿ケア不足との鑑別も必要です。患部が「舌の届く範囲に限定された均一な赤み」であるかどうかが、見極めの大きな手がかりになります。