ネクタイピンは実用具であると同時にジュエリーとしての側面を持つため、オケージョンに応じた使い分けが求められる。特に慶事と弔事が入り混じる冠婚葬祭では、選び方を間違えると重大なマナー違反になりかねない。
結婚式やパーティーなどの華やかな場では、シルバーやゴールドに上品なパール、あるいはさりげないスワロフスキーがあしらわれたデザインが胸元を華麗に彩る。一方で、葬儀や告別式といったお悔やみの席では、光る装飾品を身につけないのが日本の礼儀作法だ。ブラックフォーマルの装いでは、ネクタイピン自体を外すのが正式なマナーであり、どうしてもタイの揺れを抑えたい場合は光沢のないマットブラックのピンを選ぶのが賢明である。日常のビジネスシーンでは、無駄な装飾を削ぎ落としたシンプルなシルバーのバータイプを選んでおけば間違いがない。