オクラ冷凍保存の成否を分ける決定的なステップが「適切な下処理」です。生冷凍は手軽である反面、事前の下処理を怠ると解凍時に青臭さやチクチクした口当たりの悪さが際立ってしまいます。下処理のコツを手順通りに押さえることが、プロ級の仕上がりを保証します。
まず押さえるべきは、オクラ新鮮な見分け方です。保存前の原料自体が劣化していては元も子もありません。店頭では以下の4点をチェックします。
- 鮮明な緑色:全体が均一に濃い緑色をしており、先端や角に黒ずみがないもの。
- 密生した産毛(うぶ毛):表面に細かな白い産毛がびっしりと生えているもの(新鮮さの証拠)。
- 適度なサイズ感:育ちすぎた大ぶりなものはスジが硬いため、7〜8cm程度の手頃なサイズ。
- ヘタの切り口:乾燥して茶色く変色しておらず、みずみずしいもの。
良質なオクラを入手したら、次の3ステップで下処理を進めます。
ステップ1:オクラ板ずりのやり方
まな板の上にオクラを並べ、全体に塩(1パック8〜10本当たり小さじ1程度)を振ります。手のひらで軽く体重をかけながらゴロゴロと転がします。この「板ずり」により、表面の鋭い産毛が擦り落とされて口当たりが滑らかになるだけでなく、組織の余分な水分が抜けて緑色が鮮明に際立ちます。
ステップ2:ヘタとガクの面取り処理
先端の茶色い軸の先端を1ミリほど切り落とした後、ヘタと実の境目にある硬い「ガク」の部分を鉛筆を削るようにぐるりと一周むき取ります。ヘタ全体を包丁でバッサリ切り落としてしまうと、内部の空洞に水が侵入して水っぽくなり、栄養素が流出するため厳禁です。
ステップ3:水洗いと完全な水気拭き取り
流水で表面の塩と落ちた産毛を素早く洗い流します。その後、清潔なキッチンペーパーで1本ずつ完全に水分を拭き取ることが最大の裏技です。水分が残ったまま冷凍庫へ入れると、表面に霜(氷の結晶)がついて冷凍焼けを起こし、解凍時に食感がブヨブヨに崩れる原因となります。