和室に畳を配置する際、最も基本的かつ重要視されてきたのが「祝儀敷き(しゅうぎじき)」と「不祝儀敷き(ふしゅうぎじき)」の区別だ。日常の住まいや祝いの場では祝儀敷きが採用され、反対に葬儀や法要などの法事では不祝儀敷きに敷き替えるという独自の風習が長年受け継がれてきた。
祝儀敷きの最大のルールは、畳の角が4枚集まる「十字」を作らないことにある。4枚の角が一箇所に集まると、合わせ目に隙間が生じやすく、歩行時の沈み込みや劣化の原因になるからだ。そのため、必ずひとつの角に対して別の畳の長辺が接する「T字」の接合部を作るのが鉄則となっている。部屋に入った瞬間の視線方向と畳の目の向きを揃えることで、視覚的に奥行きを感じさせる効果も生まれる。