沈黙を守り続けていた軍艦の記憶に、まったく新しい息吹を吹き込んだのがDMM.comとKADOKAWAが展開する『艦隊これくしょん -艦これ』だった。プロデューサーの田中謙介氏が率いる開発陣は、史実の艦歴や性能を緻密にキャラクター造形へと落とし込んだ。
声優の宮川若菜氏が演じる「朝潮」は、実直で礼儀正しく、任務に一途な駆逐艦娘として描かれている。彼女が口にする台詞の一つひとつには、激戦を戦い抜いた史実への敬意が滲む。改二、改二丁といったアップデートによって対潜・対空能力が拡張される仕様は、過酷な輸送作戦を担い続けた史実の改装プランを巧みに昇華させたものだ。
単なる擬人化にとどまらず、プレイヤー自身が歴史の追体験を通じて艦艇への愛着を深めていくシステムは、ミリタリーアニメやゲームの歴史において画期的な転換点となった。