ある朝、車のエンジンを始動した瞬間、あるいは急ぎのタスクを抱えてPCを開いた瞬間、そのシンボルは現れる。画面やメーターパネルの中央に居座る鋭利な三角形は、機器が「これ以上の通常稼働は危険を伴う」と自己診断を下した結果にほかならない。
見慣れない表示を「後で調べればいい」と見過ごすドライバーは多い。だが、その油断は致命傷になり得る。オイルプレッシャーの消失、ハイブリッドバッテリーの重篤なエラー、あるいは通信モジュールのダウン。小さな警告を無視した数十分後、高速道路の路肩で立ち往生する羽目になる事例は後を絶たない。
デジタル機器でも事情は同じだ。内部ストレージの暗号化クラッシュや、バックグラウンドで進行するデータ破損。無視を決め込んだ代償として突きつけられるのは、取り返しのつかないハードウェアの全損や、高額な修理請求書の山である。