落合監督の采配の特徴は、精神論を徹底的に排除した「確率と準備のマネジメント」にありました。それを象徴するのが、球界史上に残る二遊間として名高いアライバコンビ 守備です。
荒木雅博と井端弘和による二遊間は、単にファインプレーを連発するだけでなく、投手の球種やカウント、打者の傾向に応じてミリ単位で守備位置を変えていました。当時の内野陣を支えた正捕手・谷繁元信の卓越したインサイドワークと連動し、「打球が飛ぶ前にアウトの確率を高めておく」という極めて高度なディフェンス戦術が確立されていたのです。
さらに、2006年9月16日の阪神戦で達成された山本昌 ノーヒットノーランは、この鉄壁の守備力とバッテリーの緻密な配球プランがもたらした象徴的な出来事でした。41歳での大記録達成の裏には、投手の長所を引き出し切るチーム全体の守備意識の高さが存在していました。