なぜダイワロイヤルホテルは一斉消滅?メルキュール買収の真相を徹底解説

なぜダイワロイヤルホテルは一斉消滅?メルキュール買収の真相を徹底解説

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かつて全国20箇所以上に展開し、昭和から平成にかけての日本のリゾートツーリズムを牽引してきた「ダイワロイヤルホテル」の屋号が姿を消した背景には、日本の観光業界が直面した構造的転換と親会社の経営戦略が存在します。

突如として施設が一斉閉鎖されたかのように見えたため、ネット上では「コロナ禍による赤字倒産ではないか」という憶測も飛び交いました。しかし、公式発表資料および決算データが示すダイワロイヤルホテル売却の真相は、親会社である大和ハウス工業によるコア事業への経営資源集中(選択と集中)です。

大和ハウスグループは、長期的なグループ経営戦略において、物流施設や住宅関連事業などの高収益分野に投資を集中させる方針を固めていました。一方で、リゾートホテル事業を手掛ける大和リゾートが保有する物件は、バブル経済期前後に建設されたものが多く、建物の老朽化対策や耐震補強、インバウンド需要への適合に向けた巨額の改装投資が避けられない局面を迎えていたのです。

自社グループ単独で数百億円規模のリノベーション費用を投じるリスクを避け、ホテル資産の価値を最大化できる投資ファンド連合(ジャパン・ホテル・リート・アドバイザーズが関与するSPC等)へ株式を譲渡することを決定。これが、旧来のダイワロイヤルホテル閉館理由の根本的な要因です。つまり、経営破綻による店じまいではなく、グローバル基準の大型リゾートへと脱皮させるための前向きな売却・再生スキームでした。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。