ネット上には、利用者の危機感を麻痺させる悪質な俗説が数多く流布されています。取材を通じて判明した、読者が陥りやすい3大誤解を解き明かします。
誤解1:「VPNを使っていれば海外サーバー経由なので身元はバレない」
これは最も危険な思い込みです。近年の国際共同捜査では、ノーログを謳う一部の悪質VPN事業者自体が捜査機関の要請に応じてログを開示している事例が報告されています。また、ブラウザのフィンガープリント(端末固有の設定情報)やキャッシュ情報から、VPNの暗号化を迂回して個人を特定する技術が確立されています。
誤解2:「海外の海賊版サイトは日本の法律が適用されない」
サーバーが海外に設置されていても、日本国内に向けて日本語でサービスを提供し、日本の利用者が閲覧・ダウンロードしている場合、日本の著作権法および刑法が適用されます。最高裁判所の判例でも、国外サーバーを用いた国内向け違法配信に対する管轄権が明確に認められています。
誤解3:「摘発されるのはサイトの運営者だけで、読者は捕まらない」
違法ダウンロードの刑事罰化以降、摘発の重点は運営者から「常習的な違法取得者」へと確実にシフトしています。違法配信ネットワークにおける接続IPアドレスの収集ツールが捜査機関や権利者団体によって自動運用されており、リスト化された悪質ユーザーに対する法的措置の着手要件は年々厳格化しています。