受験関係者の間で交わされる「東洋大学はすでに日東駒専の枠組みを超えたのではないか」という議論は、もはや単なる噂の域を脱しています。河合塾や駿台予備学校が公表する最新の動向を見ても、東洋大学の偏差値は主要文系学部で55.0〜60.0を安定してマークしており、一部の看板学科では成城大学や武蔵大学の併願成功率が拮抗する現象が常態化しています。
この東洋大学の難化理由を紐解く上で、最大の転換点となったのが徹底したキャンパス移転戦略です。かつて1・2年次を埼玉県朝霞市などの郊外で過ごす体制をとっていた文系学部を、文京区の東洋大学 白山キャンパスへ全面統合。さらに北区赤羽台に新たな知の拠点を開設したことで、「4年間都心で学べる私立総合大学」というブランド価値を確立させました。
かつて受験生を二分していた日本大学が相次ぐガバナンス問題でブランド力を落とす中、スピーディーな意思決定で教育環境を刷新し続けた東洋大学へ受験者層が大きく流入。結果として日東駒専の序列変化が加速し、「頭一つ抜けた東洋」という立ち位置が揺るぎないものとなりました。