読者から最も多く寄せられる疑問が「具体的に何時から何時まで待てばよいのか」という点です。国立天文台が発表する観測データに基づくと、日没後の明るさが残る時間は天文学的に「市民薄明(常用薄明)」と呼ばれ、太陽が地平線下6度に達するまでの約30〜40分間を指します。マジックアワー時間帯はこの市民薄明とほぼ重なります。
ここで押さえておくべき重要な事実は、季節別の見頃時間が太陽の沈む角度によって大きく変動する点です。日本の中緯度地域(東京など)では、太陽が垂直に近い角度で急速に沈む春分・秋分前後は薄明時間が短く、逆に太陽が斜めに沈む夏至前後は薄明時間が長くなります。以下の表は東京(北緯35度)における大まかな日没時刻と目安となる観察時間帯です。
現地での観察や撮影を計画する際は、単に「夕方」と大雑把に捉えるのではなく、利用する地域の正確な日没時刻の20分前には現地に到着しておくことが鉄則です。