メディアや世間は「御三家」の序列やライバル争いを過熱気味に報じましたが、橋幸夫さん、舟木一夫さん、西郷輝彦さんの3人の間には、外からは窺い知れない特別な連帯感が存在していました。
10代から20代前半の多忙を極めた時期、楽屋や現場ですれ違う際には互いに意識し合い、口を利かないピリピリとした空気が流れることもあったといいます。しかし、それは決して反目ではなく、互いの看板を背負ったプロ同士の強烈な自負によるものでした。
30代を過ぎ、それぞれの道を歩み始めてからは関係性が大きく深化。2000年代以降には「御三家ビッグステージ」と題した合同コンサートツアーが実現し、全国のファンを熱狂させました。西郷さんが闘病生活に入った際も、橋さんと舟木さんは公私にわたって温かいエールを送り続け、同じ時代を駆け抜けた戦友として固い絆を確かめ合っていました。