関西の栗東トレーニングセンターと関東の美浦トレーニングセンター。長年にわたり繰り広げられてきた「西高東低」の勢力図は、施設の大規模改修とテクノロジーの均等化によって新たな局面を迎えた。美浦の坂路改修以降、東西の調教タイムとレース結果の相関関係はより緻密なものへと変化している。
公式データ配信サービスJRA-VANに蓄積された数千万件におよぶ調教時計を解析すると、近年明確なトレンドが浮かび上がる。かつて主流だった「週末に負荷をかけ、直前は軽め」という画一的なパターンは崩れ去り、レース間隔や馬の骨格、気性に応じたハイブリッドな調整法が定着した。
栗東のCW(コースウッドチップ)コースで見られるダイナミックな併せ馬と、美浦の最新坂路で計測される高精度の登坂データ。東西の調教師たちは互いのデータと技術を貪欲に研究し合い、日本の競走馬全体のボトムアップを牽引している。