連続テレビ小説『ええにょぼ』は、神戸出身の新人内科医・朝倉(平野)悠希が、研修医として丹後半島の伊根町にある国保直営診療所に赴任するところから始まります。タイトルとなった「ええにょぼ」とは、丹後地方に伝わる古語・方言で「美人」「気立ての良い娘」「良妻」を意味する言葉です。過疎化と高齢化が進む漁村の医療現場で、医療従事者としての葛藤や地元住民との心の衝突を経験しながら、一人の自立した医師・女性として成長していく姿が描かれました。
戸田菜穂が演じた主人公・悠希のひたむきな眼差しとともに視聴者を惹きつけたのが、背後に広がる伊根湾と、1階が船のガレージ、2階が居住空間という唯一無二の構造を持つ「伊根の舟屋」でした。ヒロインが潮風を受けながら自転車を走らせた海岸通りの情景は、丹後半島の厳しい自然と人情味あふれる暮らしの象徴として、ドラマ全編を通じて強い求心力を放ち続けました。