ネット上の野球コミュニティでは、「一番打てるバッターを4番に置くべきだ」という意見が根強く見られます。しかし、これは現代の国際大会における勝率最大化の観点からは、必ずしも正解とは言えません。
一般に知られていない戦略的盲点は、以下の3点に集約されます。
第一に、国際大会における「敬遠」と「四球」のマネジメントです。
対戦国のバッテリーは、大谷翔平選手のような超一流打者に対して無理な勝負を避けます。そのため、3番に大谷選手を置き、4番・5番に「勝負せざるを得ない強打者」を配置することで、相手に逃げ道をなくす包囲網を形成するのが定石です。
第二に、「得点圏打率」よりも「出塁率と長打率(OPS)」の重要性です。
短期決戦では、たった1本のホームランや長打が試合の流れを完全に決定づけます。そのため、単に単打で繋ぐ打者ではなく、相手投手の失投を一撃でスタンドに運べる純粋な長打力(ISO)を持った打者が4番に適任とされます。
第三に、守備位置とDH(指名打者)の兼ね合いです。
大谷選手が投手として登板する試合、あるいはDH専任となる場合、内外野の守備負担を分散させるためにも、岡本和真選手(一塁・三塁・左翼をこなせるユーティリティ性)や牧秀悟選手のような守備位置に柔軟性のある強打者が中軸を固めることで、オーダー全体のバランスが保たれます。