2024年9月、正吾氏がプロ志望届を提出した際、メディアや世間の注目度は最高潮に達しました。「清原和博の息子がドラフトで指名されるのか」という話題性は抜群でしたが、NPB12球団のスカウト陣が下した評価は極めて現実的でシビアなものでした。
指名漏れに至った最大の理由は、「年齢と伸びしろのバランス」および「守備位置の制限」に集約されます。ドラフト時ですでに大卒の22歳。プロ球団が一塁手専任の野手を獲得する場合、1年目から20〜30本塁打を期待できる「即戦力の大砲」であることが絶対条件となります。正吾氏の長打力とスイングスピードは魅力的ながら、確実性や変化球への対応力という点では、まだ発展途上の段階にありました。
一部の球団では「育成枠」での獲得を模索する動きもありました。しかし、すでに大学を卒業する年齢であり、プロで大成するために必要な実戦経験の絶対量を考慮すると、球団側の育成方針と本人のキャリア設計が一致しなかったのが実情です。指名漏れという結果は、実力不足というよりも、「プロ野球の編成戦略という冷徹なシステム」の枠組みに当てはまらなかった結果といえます。