ニユートーキヨー数寄屋橋本店の真実|閉店理由と名物カミカツの現在

ニユートーキヨー数寄屋橋本店の真実|閉店理由と名物カミカツの現在

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ニユートーキヨー ビヤホール数寄屋橋本店が産声を上げたのは、日中戦争前夜の1937年(昭和12年)6月のことでした。創業者である森井卯之助氏が「誰もが気軽に立ち寄れ、本物のビールと洋食を心ゆくまで楽しめる場を」という理想を掲げて銀座の地に開業。戦前・戦中・戦後の激動期を駆け抜け、高度経済成長期から平成に至るまで、銀座の街頭風景そのものとして君臨しました。

ファンを驚かせた2015年3月8日の営業終了について、経営破綻や客足の減少といったネガティブな要因を想像する声も一部にありました。しかし、報道関係者への取材や公式発表資料が示す決定的な閉店理由は、店舗が入居していた「銀座TSビル(旧銀座東芝ビル)」の老朽化に伴う解体・建替えプロジェクトです。

1956年に竣工した同ビルは、耐震基準の更新や銀座数寄屋橋エリアの大規模再開発計画の波に直面していました。ビルの取り壊しが決定したことで、ニユートーキヨーは営業継続を強く望まれながらも、78年の歴史にひとつの区切りを打たざるを得ない苦渋の決断を下したのです。

最終営業日となった2015年3月8日には、開店前から名残を惜しむ常連客ら1,000人以上が数寄屋橋交差点に行列を作り、店内では往年のファンが涙を浮かべながらジョッキを合わせる光景がテレビの報道番組でも大きく特集されました。当時のフロアマネージャーが残した「建物はなくなっても、注ぎ手の手わざとお客様への感謝の心は決して途絶えさせない」という言葉は、今もファンの記憶に深く刻まれています。

森 瞳
著者

森 瞳

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