この滞留問題を根本から解消する手法として、先進企業の現場で標準化が進んでいるのがバーチカルファイリングです。従来の簿冊式(背表紙のある分厚いファイルを本棚に立てる方式)とは異なり、引き出しやボックスファイルの中に書類を立てて収納する管理方式を指します。
最大の特徴は、書類に穴をあけず、二つ折りの厚紙である個別フォルダーに「挟んで放り込むだけ」というシンプルさにあります。案件が発生したらフォルダーに見出しを書き、関連する書類をポイポイと差し込むだけで整理が完了します。取り出す際も、引き出しを引いて上部から見出しを俯瞰するだけで、必要なファイルへ瞬時に指が届きます。
この個別フォルダー活用術を成功させる書類整理のコツは、「1フォルダー・1案件」の原則を守ることです。複数の案件を1つのフォルダーに混在させず、プロジェクトや取引先ごとに薄く分けることで、案件終了時にはフォルダーごとアーカイブや廃棄へ回すことが可能になります。「挟むだけ・戻すだけ」というゼロ秒アクションの仕組み化が、散らかりようのない環境を作り出します。