歯列矯正で顔貌は激変するのか?変化写真の真相と失敗回避の鉄則

歯列矯正で顔貌は激変するのか?変化写真の真相と失敗回避の鉄則

歯列矯正で顔貌は激変するのか?変化写真の真相と失敗回避の鉄則の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

写真の見え方による誇張があるとはいえ、解剖学的に顔立ちが客観的な変化を遂げる現象には明確な根拠が存在します。その核心となるのが、歯冠および歯根の位置変化がもたらす「軟組織(唇や皮膚)の追従」と「筋活動の変化」です。

代表的な指標が、鼻先と顎先を結んだ基準線である歯列矯正Eライン横顔変化です。上顎前突(出っ歯)や上下顎前突(いわゆる口ゴボ)の治療において、左右の第1小臼歯(前から4番目の歯)を抜歯する抜歯矯正による顔貌変化を選択した場合、前歯群を後方へ最大で4〜6ミリメートルほど引き下げることが可能になります。前歯が後退すると、それを支えていた口唇の軟組織も約60〜70%の比率で後方へと追従します。結果として、唇がEラインの内側に収まるようになり、横顔のプロファイルが一変するのです。

同時に、多くの人が劇的な改善を実感するのが歯列矯正顎なし改善ビフォーアフターに見られるオトガイ部の変化です。前歯が前突していると、唇を閉じるために下顎のオトガイ筋を常に強く緊張させる必要があり、顎先に「梅干し状のシワ」が形成され、顎の先端が後方に引っ込んでいるように見えます。前歯が正常な位置に収まると口唇閉鎖時の過緊張が消失し、オトガイが本来の輪郭として前下方にくっきりと現れるため、下顎の骨を前に出す手術を行わずとも「顎ができた」かのような外見的変貌を遂げます。

また、歯列矯正輪郭が変わる理由として見逃せないのが、咬筋(咀嚼筋)の廃用性萎縮です。叢生(八重歯やガタガタの歯並び)や乱れた咬合によって特定の筋肉に過度な負荷がかかっていた人が、矯正装置による痛みで強い食いしばりを控えたり、正常な噛み合わせに誘導されたりすることで、エラ部分の筋肉の張りが適度に落ちます。これが「エラが小さくなり、フェイスラインが卵形に近づいた」と知覚される解剖学的理由です。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。