スマートフォン版ドラクエ5をプレイするにあたり、最も把握しておくべきは「ニンテンドーDS版(2008年発売)との仕様差」です。スマホ版は基本的にDS版のシステムや追加要素(3人目の花嫁デボラの登場、すごろく場、追加仲間モンスターなど)を踏襲していますが、ハードウェア特性に合わせて複数の独自調整が施されています。
最大の特徴は、縦画面専用のUIと片手操作への最適化です。画面下部に配置されたバーチャルパッドは、手の大きさや好みに合わせて位置(左寄り・中央・右寄り)やサイズを変更可能。さらに、戦闘アニメーションの速度を5段階から選択できるため、フィールドでのレベル上げやモンスター勧誘の回転率がDS版と比較して劇的に向上しました。
ゲームバランスに影響を与える最大の追加要素が、カジノの景品として設定された装飾品「モンスターブローチ」の存在です。DS版には存在しなかったこのアイテムは、装備したキャラクターが戦闘に参加している間、仲間になる確率を持つモンスターの起き上がり確率を底上げする効果を持ちます。後述するキラーマシンやヘルバトラーといった超低確率モンスターの勧誘において、周回時間を大幅に短縮する救済措置となっています。
一方で、注意すべき落とし穴も存在します。スマホ版ではDS版にあった「すれちがい通信」機能が廃止され、名産博物館周辺の仕様が一部簡略化されました。また、すごろく場においてタッチ操作でダイスを振る際のテンポ感や、狭いダンジョン内での微細な方向転換には若干の慣れを要します。とはいえ、定期的なOSアップデートへの追従により、2026年現在の最新端末環境下でも画面の乱れやクラッシュはほぼ抑え込まれており、現行機で遊べるドラクエ5として屈指の完成度を誇ります。