エイとマンタの決定的な違いとは?毒針の危険性と見分け方を徹底解剖

エイとマンタの決定的な違いとは?毒針の危険性と見分け方を徹底解剖

エイとマンタの決定的な違いとは?毒針の危険性と見分け方を徹底解剖について見逃せない 注意点を分かりやすく解説いたします。

エイとマンタを生物学的に分かつもう一つの決定打が、口の位置とエサの違いです。水槽の中を下から見上げたとき、または正面から対峙したとき、両者の顔つきには生存戦略の違いが克明に刻まれています。

海底を主な生活圏とする一般的なアカエイなどの口は、「体の下面(腹側)」に位置しています。砂底に生息するアサリやハマグリ、エビ、カニ、小魚を探り当て、石臼のように平らで強靭な歯板を使って殻ごと粉砕して捕食するためです。下を向いた口は、泥や砂を吸い込みながら獲物を探す底生ハンターとしての機能美そのものです。

対照的に、マンタの口は「体の真正面(先端部)」に大きく開口しています。この構造は、マンタがプランクトンを食べる理由と直結しています。マンタは巨大な体を維持するために、海洋の表層・中層に群れる微小な動物プランクトン(オキアミやカイアシ類)を大量に摂取する「ろ過摂食」へと進化しました。

口の両脇には「頭鰭(とうき)」と呼ばれる角のようなヒレがあり、遊泳時にはこれをスプーンのように器用に広げ、海水ごとプランクトンを口の中へと流し込みます。口内に吸い込まれた海水は、エラの内側にある「鰓耙(さいは)」という網目状のフィルターでプランクトンだけが濾し取られ、水だけがエラ穴から排出されます。海底の硬い貝を砕く必要がなくなった結果、マンタの歯は退化して極めて小さくなり、噛みつく機能は失われています。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。