ドライバーが最も混乱しやすいのが、インターチェンジやジャンクションに直結する付加車線の扱いです。結論から言えば、加速車線は含まれない理由も、減速車線や登坂車線が除外される理由も、道路交通法上の「通常走行を行う車線ではない」という法理に基づいています。
高速道路に合流するための「加速車線」は、本線車道を流れる高速車両の速度差を埋めるための一時的な助走区間です。同様に「減速車線の定義」は、本線車道から一般道やサービスエリア(SA・PA)へ流出する際に、高速流を乱さずに減速するための分離空間と位置づけられています。仮にこれらを本線車道と同一視してしまうと、本線車道に課される「最低速度規制(時速50km/h)」や同一の安全義務が矛盾を引き起こすため、法律上明確に切り離されているのです。
さらに見落とされがちなのが登坂車線と本線車道の法的な隔絶です。急勾配の高速道路に設けられる登坂車線は、荷物を満載した大型トラックなど速度が著しく低下する車両を分離退避させ、本線の円滑な通行を維持するために設置されます。したがって登坂車線は本線車道ではなく、あくまで付加車線の一種です。登坂車線を走行している間は、高速自動車国道における最低速度50km/hの規制を受けません。