医療保険以外の分野でも「保険者」「被保険者」の枠組みは共通して機能していますが、その実態は制度ごとに様変わりします。
40歳以上になると加入が義務付けられる「介護保険」では、保険者は全国一律で「市区町村(および広域連合)」です。協会けんぽなどの健保組合は介護保険料を徴収する窓口業務を代行しているに過ぎず、制度の本体ではありません。また、介護保険の被保険者は年齢によって2つに分類され、65歳以上が「第1号被保険者」、40歳から64歳までの医療保険加入者が「第2号被保険者」として規定されています。
民間生命保険における「保険者」は、日本生命や第一生命、外資系・ネット系などの「民間生命保険会社」そのものです。生命保険の現場では「保険者」という硬い言葉はあまり用いられず、パンフレットや約款でも単に「当社」「保険会社」と表記されるケースが主流です。生命保険の契約時に重要なのは、健康状態の告知や診査を受ける義務があるのは「契約者」ではなく「被保険者」であるという点です。保障の対象となる人物の状態が契約の可否を決定づけます。