インターネット上のコラムでは「お腹の上に乗るのは100%の無償の愛」と美談化されがちですが、猫の深層心理にはもう一つのドライな側面が存在します。それが縄張り主張と独占欲の真相です。
猫は縄張り意識が極めて強い動物であり、お気に入りの家具や壁に顔を擦り付けて自らのフェロモンを分泌・付着させます。人間のお腹の上に乗る行為にも、実は「この人間は自分のテリトリーである」と内外に誇示するマーキングの意味合いが少なからず含まれています。特に顎の下や頬をお腹や胸元に擦り付ける仕草が見られる場合、飼い主の衣服に染み付いた外部の匂いを上書きし、自分の匂いで満たそうとする強い独占欲が働いています。
さらに、「下僕認定されているから上に乗る」という俗説がありますが、これは半分正解で半分間違いです。猫の世界において、物理的に高い位置を取ることは優位性の主張に繋がります。しかし、飼い主をお腹の下敷きにしているからといって見下しているわけではありません。むしろ「思い通りに動かせる安全な存在」「自分を受け入れてくれる安心な拠点」として認識している結果であり、上下関係というよりは強い依存を伴う所有欲の現れと解釈するのが、猫の行動心理学最新まとめにおける標準的な見解です。