8月の札幌滞在で観光客が最も陥りやすい落とし穴が、「花火大会の開催時期の思い込み」と「月末マラソンによる都市交通の麻痺」です。
まず花火大会に関して、札幌市街地で開催される道新・UHB花火大会(豊平川)は例年7月下旬に終了しています。「8月の札幌旅行で本格的な花火を見たい」と考える場合、ばんけい夏まつり花火大会などの小規模イベントを除くと、最大のターゲットは9月初旬に開催される「モエレ沼芸術花火」となります。世界最高峰の花火師と音楽が完全シンクロするこの巨大イベントは全席有料指定席制であり、勝負の分かれ目は8月上旬から始まるチケット一般販売および市民優先枠の受付期間です。チケットぴあ等の先行抽選倍率は年々上昇しており、8月中にチケットを確保しておかなければ、当日に会場周辺へ立ち入ることすらできません。
もう一つの重大なリスクが、2026年8月30日(日)に開催される「北海道マラソン2026」です。国内唯一の夏季フルマラソンとして約2万人が都心部を疾走するこの日、大通公園を発着点として、駅前通、創成川通、新川通が最長で午前7時から午後15時過ぎまで完全に封鎖されます。北海道警察および実行委員会の交通規制計画によると、市内中心部の東西横断は地下通路を除いてほぼ遮断され、空港連絡バスや一般路線バスは運休や大幅な迂回運行を余儀なくされます。
「最終日にレンタカーで富良野や小樽へ向かう」「札幌駅から新千歳空港へタクシーで向かう」といった計画は、大渋滞に巻き込まれてフライトに乗り遅れる致命的なミスに直結します。マラソン当日の移動は、地下鉄南北線・東豊線・東西線およびJR線のみを利用するのが鉄則です。